腹六分で健康的な長生きを目指そう!

腹六分で健康的な長生きを目指そう!

💖長生きの秘訣は、食べる量を減らすことかもしれない。

その可能性を示唆する研究結果が、「Nature Aging」に2月9日掲載された。
論文の上席著者である、米コロンビア大学メールマン公衆衛生大学院のDan Belsky氏は、
「われわれの研究の主要なポイントは、ライフスタイルの修正によって生物学的な老化の
ペースを遅らすことができる可能性を示せたことだ」と述べている。


これまでに、動物実験からは、与える餌の量を減らすと長生きになることを
示唆するデータが報告されている。しかし、ヒトでも同様の効果を期待できるのかどうかは
分かっていない。今回発表された研究について著者らは、カロリー制限で長寿になれる
可能性をヒトで示し得た初の研究だとしている。


この研究は、米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立老化研究所(NIA)が研究資金を
提供している「摂取エネルギー量制限による長期的影響の包括的評価
(Comprehensive Assessment of Long-Term Effects of Reducing Intake of Energy;CALERIE)」
という研究の第2相多施設共同無作為化比較対象試験として実施された。



◆《宮崎評》
この論文は、アメリカのNIH国立衛生研究所参加の団体の論文です。
アメリカの国上に対しての影響が多く反映されていると考えられます。

確かに現在の食生活を見ていると、ほとんど多くの国で過剰栄養によって病気が
起こっている現実があります。私たちの体は必要な栄養素を100%摂取することと、
それに伴ってカロリー制限をすることによって細胞が活性化することが証明されています。

しかし、注意しなければならないのは、年齢栄養学的に考えると、少食そのものが、
私たちの健康に全て直結しているとは言い難いところがあります。

例えば、学童期までの子供については、しっかり栄養を取る必要がありますし、
また後期高齢者になると、どうしても食が細くなり低栄養の状態が続くと、
あらゆる臓器や細胞が機能不全に陥ることも考えられます。

ということで、いろんな実験が行われてきましたけれども、少食が長寿や健康を作っていると
いうことに関しては、少し注意を払いながら、その個体に応じて対応するべきだと考えます。


原著論文はこちら
Waziry R, et al. Nature Aging. 2023;3:248-257.
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